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脳卒中とは -概要や治療法を解説②

コラム

脳の病気について 脳卒中2

脳卒中の治療

脳梗塞の急性期治療

血栓溶解療法

発症超早期(3~6時間以内)につまった血管を再開通させることができたら、症状が劇的によくなる可能性があります。血栓溶解剤や血管内治療を必要とする特殊な治療法で、危険な副作用もおこる可能性がありますので、専門病院で行われます。

抗血小板剤

血管を固める役割をする血球である血小板の機能を阻害し、血液が固まりにくくする薬です。これ以上脳梗塞が広がったり、再発するのを予防します。急性期に点滴で、落ち着けば内服薬で使用します。

脳保護剤

脳梗塞のため痛んでいるがまだ死滅していない脳細胞を守る薬です。急性期に点滴で使用します。

  • ストローク ユニット(Stroke Unit)
    脳卒中専門医の治療・看護チームのことをストローク ユニットといいます。医師・看護師・リハビリテーションスタッフ・ソーシャルワーカーなどの専門職員が協力して、早期から家庭復帰をめざして治療をすすめます。ヨーロッパでは一般病棟に入院した場合に比べ、死亡率・入院日数が減少し、日常生活動作がよくなることが証明されています。

脳出血の治療

降圧剤で血圧をコントロールして出血が大きくなるのを防ぎます。出血の周囲の脳の腫れをとるために、抗浮腫剤を点滴します。出血が大きく、意識障害が強い場合は開頭術や定位的血腫吸引術で出血を取り除きます

くも膜下出血の治療

くも膜下出血は脳動脈瘤が破裂して再出血を起すことにより死亡する可能性の高い病気です。発症早期に手術をして再破裂を防ぎます。

手術方法

  • 開頭クリッピング術
    開頭術により、外から動脈瘤の頚部を洗濯バサミのような“クリップ”ではさみます。
  • 開頭クリッピング術
    開頭術により、外から動脈瘤の頚部を洗濯バサミのような“クリップ”ではさみます。
  • 血管内コイル塞栓術
    血管内に径1mm以下の管“カテーテル”を入れ、動脈瘤を中からプラテナ製の“コイル”でつめて治します。近年急速的に発達し、開頭術よりも全身にかかる負担が少なく、有効的な治療法です。
  • 脳神経外科学会

脳卒中回復期の治療は?

脳卒中発症後の急性期治療に平行して速やかに急性期リハビリテーションを開始します。

これは急性期にベッド臥床を続けると四肢の筋力が低下し、関節が硬くなり、気力・体力も衰え、廃用の状態になります。これを予防するために種々の方法で急性期リハビリテーションを行います。一方、回復期は急性期の次の段階で脳卒中のダメージから心身が回復した状態ではじめる一歩進んだリハビリテーションで最も機能回復が見られる次期です。

個人の日常生活に見合った訓練訓練を日常生活動作、歩行、飲み込み、言語などに付き目標を決めて集中訓練します。詳しくは他項で示します。

脳卒中の予防は?

脳卒中の予防は、2つあります。それは「一次予防」と「二次予防」です。一次予防は、毎日の生活習慣を改善して病気にならないようにすることです。これはまだ脳卒中になったことのない人が脳卒中にならないために気を付けることと考えてもらえば解りやすいです。一方、二次予防は、病気を早期発見・早期治療して、病気が進行しないようにすることです。つまり、一度脳卒中になった人が再発しにためにはどうしたらいいかと言うことです。

一次予防

予防は危険因子のコントロールから

脳卒中予防十か条(日本脳卒中協会、2003年)

1. 手始めに 高血圧から 治しましょう

2. 糖尿病 放っておいたら 悔い残る

3. 不整脈 見つかり次第 すぐ受診

4. 予防には タバコを止める 意志を持て

5. アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒

6. 高すぎる コレステロールも 見逃すな

7. お食事の 塩分・脂肪 控えめに

8. 体力に 合った運動 続けよう

9. 万病の 引き金になる 太りすぎ

10. 脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

前ぶれあれば、すぐ病院へ

半身の手足に力が入らない、しびれる、しゃべれないなどの脳卒中の症状が数分から数時間続いて完全にもとに戻ることがあります。これは“一過性脳虚血発作”と呼ばれる脳梗塞の“前ぶれ”です。一時的に脳の血管が血栓でつまり、すぐに溶けて流れるために症状が消える現象です。大きな脳梗塞の前ぶれであることが多く、ほっておくと危険です。すぐに病院で検査をしてもらってください。

  • お年寄り・家族に脳卒中の人がいる場合は、特に注意が必要です
    脳卒中の1番の危険因子は高齢であることです。すなわち、高齢になるだけで脳卒中になりやすくなります。また、家族に脳卒中にかかった人がいる場合、そうでない場合よりも脳卒中になる確率が上がるといわれています。
  • 脳ドック
    最新のMRIで脳の断面、血管を映すことにより、気づかぬうちにできている脳梗塞(無症候性脳梗塞)や、くも膜下出血の原因になる脳動脈瘤を見つけることができます。 家族に脳卒中の人がいたり、高血圧や糖尿病といった脳卒中の危険因子を持っている方は定期的にチェックすることをお勧めします。

二次予防

再発に注意

脳梗塞の年間再発率は4~14%といわれており、再発の多い病気です。再発を予防するには、次のようなことに気をつけてください。

  • 生活習慣を改善しましょう
    脳梗塞の危険因子には高血圧・糖尿病・高脂血症・喫煙・肥満・多量飲酒などがあります。塩分のとり過ぎ・飲み過ぎ・食べすぎ・運動不足はやめましょう。たばこは本数が多くなればなるほど、危険性が上がります。
  • 血栓予防薬を飲みましょう
    脳梗塞のタイプによって有効な薬が異なります。専門医によく聞いて処方してもらいましょう。また、正しく服用しないと重篤な副作用のあるものもありますので、主治医の指示に従って正確に飲んでください。
  • 定期的に検査を受けましょう
    症状は進行しなくても、血管の病気が進んでいる場合があります。年1回専門病院でMRIなどの検査を受けて下さい。

症状により手術が効果的なものもあります

頚動脈狭窄症(けいどうみゃくきょうさくしょう)に対しては、薬による治療よりも外科的治療を加えた方が再発率を下げることがわかっています。手術の危険性も伴いますので、専門医によく相談して下さい。

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診療時間

土曜日(午前)も専門医が診察します。

午前

9:00~12:00
(受付時間:8:30~11:30)

午後

14:30~17:00(受付終了16:30)

※水曜・土曜(午後)・日曜・祝日は休診です。

※救急外来は24時間、夜間・休日対応

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認定・資格

認定病院

当院は日本医療機能評価機構の認定病院です。

病院機能評価とは、適切で質の高い医療を安心して提供するために、専門の評価調査者が医療機関を中立的・科学的・専門的な視点で評価します。

第三者機関である公益財団法人日本医療機能評価機構により厳格に審査・評価が実施され、認定基準を満たした病院が「認定病院」と表記することができます。

  • 医療安全全国共同行動 参加登録病院

  • 日本脳神経外科学会専門医訓練施設

  • 日本脳神経血管内治療学会認定研修施設

  • 日本神経学会教育関連施設

  • 日本脳卒中学会認定研修教育病院

  • 日本脳神経外傷学会認定研修施設

FACILITY

  • 介護医療院よしだ
  • 通所リハビリテーション
  • 訪問看護ステーション